住宅部門 審査総評  (審査委員 花方 威之)

今年度は、個人住宅で39件、共同住宅11件、合計50件の応募があり、総件数としては、
ほぼ例年並みであったが、昨年度の共同住宅
20件、住宅団地3件に比べると、共同住宅の
減少が目立った。

 また、個人住宅の内6件が2世帯住宅であり、共同住宅の中にも1件、親子家族の住むも
のがあった。応募作品の幾つかは、狭小敷地であったり、不整形な敷地や斜面地に建つ住
宅でスキップフロアとするなど、施主の要望に応えるため、創意・工夫を凝らした労作と
伺えるものが多くあった。この様に応募作品の中においても、最近の住宅事情や世相を反
映しているように思われた。

 選考は、これら応募作品の中から、書類審査により、22件を選んで現地審査を行い、
記名投票と合議による最終審査で、優秀賞
4件、奨励賞6件の合計10件を入賞作品に選出
した。

 優秀賞の「山手町の家」は、恵まれた環境、眺望を生かすよう、三次元的に計算し尽く
された空間デザインの手法が高く評価されたものであり、「ガレージハウス
(熊井邸)」は、
屋外空間から屋内空間への空間処理が見事であり、外壁のシンプルさとインテリアの豊か
さの落差が面白いとの評価を受け、優秀賞受賞となった。

 また、「差し掛け庇のある家」は、通気、通風に心掛けた住宅で、自然の光、風の利用、
自然の材料の多用など、創意と工夫を凝らし「住みやすい家」を作り上げたことが評価さ
れ、「
Nous esperons(ヌ エスペラン)」は、ユッタリとした共有空間が素晴らしく、ワン
ルームマンションでありながら、ワンランク上のたたずまいを作り上げていると評価され
て優秀賞受賞となった。

 奨励賞については、独創的な提案を評価されたもの3件、デザインの面白さ、素晴らし
さが評価されたもの2件、独創性は乏しいものの設計、施工が優れているとされたもの1
件が受賞の対象となった。